北海道の漁港で、効率良くアブラコを釣るために知っておきたい、アブラコが好む12の狙うべきポイントを紹介しています。
知っておきたい12のポイント
漁港内にはアブラコを効率よく釣るために狙うべきポイントが存在します。
アブラコ釣りをする上で、いくら漁港が閉鎖的なエリアだからとはいえ、規模にもよりますが、闇雲にキャストを繰り返すのはさすがに効率が悪すぎます。
その為、ポイントを絞った攻めた方が重要となります。
一日の釣行時間は限られていますので、効率良くアブラコが溜まっている漁港内の場所をリサーチするために、ここでは1~12までの狙うべきポイントをご紹介、解説します。
1.堤防の際
皆さんはこんな経験ありませんか?
ロングキャストを繰り返した後、「何気なく足元にワームをポチャンと落とした途端に、ビッグサイズのアブラコが釣れました!」
アングラーの皆さんが漁港で釣りをしているその足元の壁際には、敷石と呼ばれるコンクリートブロックが敷き詰められています(ケーソンといいます)。敷石の形状は様々ですが、壁際とブロックの間、ブロックとブロックには隙間が存在します。
また、ブロック面に穴が開いているものもあり、その穴や隙間はアブラコの絶好の隠れ家になります。堤防際の形状が穴あきの場合もありますし、そこから海藻が生い茂っている場合こともありますので、堤防際足元はアブラコの好む、変化の多い場所であり餌が豊富な場所なのです。
元々、アブラコは活発に餌を探して泳ぎまくる魚種ではありません。
上から落ちてくる小型のカニや、泳ぎの弱い小型のベイトフィッシュなどを縄張りで待ち構えて捕食するスタイルの魚です。
餌を待ち構えているところにワームを落とすのですから、アブラコ釣りをする上で堤防際を攻めない理由はないのです。
狙い方としては、際に落としてチョンチョン・ネチネチも良いですし、キャストに自信があれば堤防際沿いを横に向かってキャストし、中層からボトム付近をスイミングで巻いてくると広範囲に攻めらることができます。
2.停泊船、ブイの下周辺
広い海の中で暮らすアブラコは、特に変化のある場所に居付きます。
漁港内というのはストラクチャー(人工構造物)も多く、変化のあるエリアの一つです。
漁港は漁師さん達の仕事場の一部なので、見かけるものとして多いのは、やはり船でしょう。
停泊する船周辺はアブラコが好む変化のある場所です。
船は日陰を作ったり、漁のおこぼれにありつける場所でもあります。
また、船を停泊させる為にはブイが必要ですが、このブイ周辺というのも狙い目となります。
(但し、船は漁師さんの大事な仕事道具ですから、仕事の邪魔にならないよう、また、間違っても網やロープにフックを引っかけて放置する等のことがないよう、充分注意してくださいね。私たちの大事な釣り場がこれ以上減ってしまわないよう、ゴミの放置や立ち入り禁止エリアへの侵入など言語道断、漁協や漁師さん達と釣り人の関係が良好であり続けることを願います)
3.船道
船がある漁港内には必ず船道が存在します。
船は力強いスクリューで進み、比較的浅い漁港内の海底の砂等を巻き上げます。
これによって海底に掘れた段差をブレイクと言いますが、このブレイクはアブラコの好む変化のある場所となります。
ブレイクは、水の透明度が高いエリアでなければ目視できない場合が多いのですが、漁港全体を見たり、行き来する船の経路を観察する事で船の通り道を確認できます。
漁港内で旋回する船があれば、そこも狙い目です。
また、船の通った直後のかき混ぜられた海の中では、アブラコに限らず一時的に魚の活性が上がります。
4.船揚場付近
漁港内に付きものと言えば船揚場。
陸から海、海から陸へと船を移動させるために整備されたスロープ上になったエリアです。
このエリアは水深が浅いためアブラコが居ないと考える方も多いのですが、実は餌が豊富で水質変化の少ない船揚場の駆け上がりエリアは、回遊個体が身寄りしていたり、産卵期にアブラコがよく棲家を構える場所でもあります。
卵を守るのはオスの個体ですが、この時期のアブラコは非常に敏感になっていますので、縄張りに侵入してきたワームを威嚇してアタックしてきます。
水温が下がった頃のプリスポーニングの時期(北海道の私の地域では、おおよそ11月下旬頃~)は是非とも狙うべきポイントの一つです。
5.海藻帯
季節によっても大きく異なってきますが、漁港の内広い中でも局所的に海藻(ウィード)が生えている場所があったりします。
そこはアブラコの好む変化のある場所です。
ずる引きで捉えた海藻を小刻みに穂先でシェイクして揺らすと、それを察知したアブラコが寄ってきてバイトしてくる場合があります。
6.捨石沈みブロックやテトラ
外海に面した堤防の多くにテトラポットが入っている場合が多いと思います。
外海は水深がある場合が多く、複雑に入り組んだ迷路のような消波ブロック帯は、アブラコをはじめ根魚にとって絶好の棲家となります。
また、貝や海藻、鳥の糞の付着の多いテトラ帯ほど、ベイトフィッシュが近くに居たり、餌となるカニ等も住み易くなることで、アブラコが生息している場合が多いです。
(穴釣りスタイルで狙うことが多いエリアですが、テトラポットは元々、人が登るように設計されたものではありません。アブラコの釣れそうな海藻付きテトラは、より滑りやすく危険です。テトラに上がらなくても堤防際とテトラの間を攻めることは出来ます。立ち入り禁止区域はもちろん、テトラポットに登らない釣りを私は推奨します)
7.堤防の先端
外海に向かう堤防の先端にはよく小さな灯台があり、その漁港を象徴しているようで、私も好きなエリアです。
その他、港内に飛び出る堤防のエッジはアクセスしやすい場合も多く、どちらもアブラコの好む舩道に出来たブレイクが近くにあったり、潮通りの良いエリアですので、回遊個体も多くなる傾向があります。
(後ろの灯台に気をつけて!屈んだ際にお尻をぶつけると一気に体が前に押し出されるため、最悪の場合海に落下します!私はライフジャケットの装着を推薦します)
8.潮目や潮の流れに変化がある場所
潮の動く時間帯は魚の活性が上がる時です。それまで全く無かったアブラコの反応が急に増えたりもします。
満潮、干潮前後の上げ潮、下げ潮のタイミング、港内に潮が流れ込んできている場合は絶好のチャンスです。
最近はスマホアプリ「タイドグラフ」等の便利ツールのおかげで、簡単に潮の動きや釣れそうな時間を気軽に把握できる時代ですので、このような現代のツールを活用してみるのも良いでしょう。
また、漁港内に出来た潮目や逆に水の流れが一カ所だけ淀んだ場所(堤防角の内海側などに多いです、近くに船の停泊があれば尚良し)も意外とアブラコが潜んでいたりします。
これらは実際足を運ばないと分からない細かな部分ですから、どこを見るべきかポイントを分かっている人とそうでない人では、やはり釣果に差が出ます。
9.堤防の曲がり角
堤防の曲がり角は、潮の流れに変化の出やすいですし、形状的にもアブラコが好む変化のある場所です。
個人的にはあまり良い経験はありませんが、よく推奨されるポイントの一つです。
10.他のアングラーがワームを通していない所
アングラーは皆だいたい考えてることは同じ。
釣れそうな所は打ちますが、釣れなそうな所は誰も投げません。
しかし、釣れそうなエリアは皆が攻め込みますので、警戒心の強い個体やスレ気味の個体、一度釣られた個体が残り、なかなか食いついてくれないことも多々ありハイプレッシャーな状態になりがちです。
「ここは釣れなそう・・・」と思わず、あえてそこに一度ワームを入れてみましょう。
また、ロープやブイが入り組んだ所もちょっと攻めにくく、嫌うアングラーは多いです。
フックをロープ等に引っ掛けてしまわないよう充分注意しながら、ワームを落としてみてください。
思わぬキングサイズが潜んでいるかもしれませんので、その後のファイトも考慮しながら積極的にアプローチしてみましょう。
11.水深が浅くて人気のない釣り人がいない漁港
実績のある漁港や釣りやすいエリアには釣り人が集まりますが、その隣の漁港はどうでしょう。
道路に面していない漁港やアクセスが分かりにくい漁港等も含め、人気のないエリアも一度は行ってみた方が絶対に良いです。
そんな釣り場にひっそりと通うアングラーを私は知っています。
12.常連アングラーがよく打っている場所
やはり経験を積んだ常連アングラー達は、多くの有力な情報を持っています。
その上で選んだポイントを打っている訳ですから、そこは一級ポイントである可能性が高いです。
これらのポイントがいくつか重複しているエリアは更に期待が持てますので、是非意識してみてください。
北海道は釣り天国!アブラコを釣るなら是非北海道へ!