アブラコ釣りで釣果を上げるために、アブラコの習性と好む場所について解説しています。
習性を知って釣果をアップ
アブラコを釣るためには、当然そこにアブラコが居なければ釣ることは出来ません。また、狙いどおりのポイントを攻めることが出来ても、アブラコのやる気スイッチが入っていなければ釣れません。
アブラコをターゲットに釣果アップを目指すには、アブラコの習性を学ぶことが非常に有効です。
習性を学ぶ
さて、アブラコには、居つきの個体と回遊する個体がいます。
自然は常に動いており、海もその例外なく常に環境が変化しています。
季節による水温の変化や川からの流れ込みによる塩分の濃度による水質の変化など、その環境の変化に強い個体は餌の豊富な場所で居つきの個体となります。
そして、漁港内のミドル・シャローエリアによく棲家を構えます。
逆に環境の変化に弱い個体は自身の得手不得手に合わせ回遊個体となり、変化の少ないところへ移っていきます。
回遊する個体もなかなか戻ってきてはくれませんので、あまりお目にかかることは出来ません。
それでも、沖の方から入れ代わり新しい個体が入ってきますし、出ても行きます。
特に産卵時期は漁港内シャローエリアに入ってきます。
沖が荒れると、外海から漁港に避難してくる個体もいます。
アブラコがどの季節でも釣れるのは居つきの個体による恩恵が深いのですが、新しい個体も入ってくるためです。
もともとアブラコは縄張り意識が強く、自分のテリトリーへの侵入者を排除しようと威嚇攻撃してきます。
この習性を利用して、アタックしてくる居つきのアブラコを狙う考え方も出来ます。
産卵期は卵を守るオスのアブラコ(この時期、婚姻色に染まったアブラコを北海道では主に金アブまたはゴールデンアブ等と呼びます)にも同じことが言えるでしょう。
また、貪欲に餌を追いかける個体もいますが、元々アブラコはさほど泳ぎの得意な魚ではありません。そもそも浮き袋があまり発達していませんので、海の中の中層から表層を長時間泳ぎまわることが出来ない魚なのです。
その為、根魚であるアブラコはボトム(海底の層)でゆっくり過ごしていることが多いのですが、一旦スイッチが入ると弾丸のように発射し、弧を描きながらまた沈んでいくような移動の仕方をします。
ですから、表層まで泳いで到達することもないために中層よりもっと下のボトムを攻める釣り方となるのです。
居つきと回遊の個体を意識したポイント選びやアブラコの生態をある程度理解して挑む釣りは、私達ロックフィッシャーの釣果に、少なからず影響を与えてくれるはずです。
アブラコが好む場所
ここで、アブラコを狙うべきポイントについておさらいしておきます。アブラコ釣りの基本、根と呼ばれるポイントや何かしら変化のある場所を重点的に狙います。
例えば以下のような所です。
- 堤防の際(足元)
- 停泊船、ブイの下周辺
- 舩道(船の通り道に出来たブレイク)
- 舩揚場(スロープ)付近
- 海藻帯(ウィード)
- 捨石沈みブロックやテトラ(テクスチャー)
- 堤防の先端
- 潮目や潮の流れに変化がある場所
- 堤防の曲がり角
- 他のアングラーがワームを通していない所
- 水深が浅くて人気のない釣り人がいない漁港
- 常連アングラーがよく打っている漁港内ポイント
ポイントの詳しい解説はこちら↓で
『北海道の釣りで、効率良くアブラコのたまり場をリサーチするポイント』
また、近くに川の流れ込みがある漁港は塩分濃度の比較的薄い海域を好むアブラコにとって、非常に都合の良い環境ですし、漁港内でサビキ釣りのポイントになっているエリアも狙い目となります。サビキ釣りのコマセが溜まり、アブラコが寄っている場合があります。
アブラコ釣りで攻めるべきポイントというのは、色々な漁港に通えば通うほど、ここに居るであろう攻めどころが分かるようになります。
また、自分がホームとする同じ漁港に通いつめれば、経験を積めば積むだけ、誰でも自分の得意なポイントがどんどん増えてきます。
そして、その日のコンディションにより攻めるべき場所が、だんだんとピンポイントで分かってくるようになるものです。